精神内科/介護医療/リハビリ 豊橋 福祉村病院

EPA看護師候補生~看護師国家試験に合格して~

EPA看護師候補生~看護師国家試験に合格して~

 来日する前、フィリピンでは私立病院で4年半、透析認定看護師として急性及び慢性腎不全の患者様の看護ケアをした経験があります。 向こうでの看護師の仕事は、大変難しいけれどもやりがいのある仕事でした。2015年に海外で自分の力を試そうと思っていたため、 日本とフィリピンの経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)を通して看護師候補生として来日しました。

 
 福祉村病院に来る前に、1年間の日本語の研修を受けました。(フィリピンで半年、大阪で半年)。日本語を勉強することはまるで小学生のようで、 ひらがなとカタカナ、文法の学習、日常生活の会話、そして常用漢字を学んでいきました。タガログ語と英語しかわからなくて、 日本語を知らない私がそれらを勉強し始める時は本当に大変でした。看護師国家試験は医療知識だけではなく、日本語能力も必要です。 日本語が分からないと言葉の壁を乗り越えられず、日本人の同僚や患者様とのコミュニケーションが取れなくなり、人間関係もうまくいかず、 そして試験の問題に答えられないのは当然です。

 
 病棟で働きながら看護師国家試験の勉強をしていました。仕事が終わって家に帰ってからご飯を作ったり、部屋を掃除したり、 その後夜中の2時までまた勉強を続けたりして、本当にきつかったです。休みの日でも勉強するのにさらに長い時間をかけました。 勉強する前に「日本の看護師になる!」「頑張ればできる!」「絶対に合格!」という言葉を自分に言い聞かせました。

 
 経済連携協定(EPA)に基づいて日本で看護師として働く条件は、来日した外国人が3年以内に日本看護師国家試験に合格することです。 合格してからでないと患者様に医療行為を行うことはできません。3回限り、国家試験を受けるチャンスがあり、今年は私の2回目の挑戦で、 本当に心配せずにはいられませんでした。もし、合格できなかったら帰国することになってしまう、だからこそ、難しくても最大限の努力をしました。  国家試験当日までは落ち着かなくて、ドキドキしていました。試験の最中は、「何これ?」「これ読んだことない!」「全くわからない!」と思っていました。 試験が終わってからも合格するかしないかの心配があって、気持ちが落ち込んでいました。結果を待ちながらストレスがどんどん高くなって、 お祈りするしかありませんでした。

 1か月後に合格発表がされ、看護師国家試験と准看護師試験に受かったことは本当に嬉しかったです。まるで夢のようでした。 自分自身の力ではなく、イエスキリスト様の恵によって合格できたといつも思っています。また福祉村病院から勉強のサポートをいただいて、 2病棟6階の担当者の鈴木さんと田澤主任さん、宮本師長さんのご支援とご指導に感謝しています。

2病棟6階・EPA看護師 Nailan Jay Alejandrino(ナイラン ジェイ アレハンドリノ)